2013/11/21 【カルチャー情報】
今、人気を集めている趣味のひとつに「絵を描く」というものがあります。街に出て時間を気にすることなくお気に入りの風景を描く……。とても素敵な趣味です。しかし、絵は好きだが、「絵心がなくて、とても描くなんて無理」とあきらめている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのような方の間で根強い人気を保っているのが「ぬりえ」です。
ぬりえには集中力を高め、ストレス発散効果などさまざまな効用があることが分かってきました。今回はその魅力を探ってみます。
ぬりえの効用は「脳全体をまんべんなく動かせる」こと
ぬりえという言葉を聞いた時、ふと懐かしさがこみ上げてくるという方も多いかもしれません。幼い頃、両親に買ってもらったぬりえに色鉛筆やクレヨンを使って一心不乱に色を塗り、出来上がった絵に何とも言えない達成感を覚えた方も少なくないのではないでしょうか。そんなぬりえには実は「脳全体を活性化する」という素晴らしい効果があることがこれまでの研究で明らかになってきています。
ぬりえが脳の健康にどのような影響を与えているかについて調べたところ、効果を一言で表せば「脳全体をまんべんなく働かせる」とのこと。まだ色が塗られていないぬりえの下絵を見た段階、絵に相応しい色を過去の記憶から呼び起こす、絵全体のバランスを考える、作業を始める……などぬりえを楽しむ一連のプロセスが、脳の前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉をフルに働かせることになるそうです。
このように脳全体をフルに働かせることで、脳の活性化、集中力向上、ストレス発散やリラックスなどに効果があると言われています。皆さんも昔ぬりえを楽しんでいた頃、「集中しすぎて時間を忘れた」ということがありませんでしたか?
大人も楽しめるぬりえが人気
そんな効果絶大なぬりえは、下絵と色鉛筆やクレヨンなどを用意すればすぐにでも始められるとても手軽な趣味とも言えます。とはいえ、幼い頃に楽しんでいた単純なぬりえではすぐに飽きてしまいます。そこで人気を集めているのが「大人が楽しめるぬりえ」です。
今では大手出版社からも数多くの大人用のぬりえが出版されています。例えば河出書房新社からは「大人の塗り絵」として、花、名画、懐かしの昭和の風景などが発売されています。またサクラクレパスのサイトでは、大人のぬりえを楽しむためのワンポイントレッスンなどの情報も掲載されています。
ネット上には無料の下絵も豊富
今すぐにぬりえを試してみたいという方には、無料の下絵がダウンロードできる「みんなの塗り絵広場」、「大人のぬりえ」といったサイトもありますので利用してみるのも良いかもしれません。