2015/11/13 【アンチエイジングのレシピ】
ドライマウス(口腔乾燥症)は、口の中が乾いてさまざまな症状を起こす口腔内の病気です。身体を健康に保つために不可欠な「食事」に悪影響を及ぼすケースもあり、思い当たる節があれば十分に気を付けるべきでしょう。ドライマウスの現状と原因、そして対策についてご紹介します。
専門外来も設立 新たな現代病か
ドライマウスに悩まされる方は、年々増加傾向にあると言います。一説によると患者数は潜在患者を含めて500万人~700万人、さらには日本人の10人に1人に及ぶ可能性もあるようです。
その状況を重く受け止めた各病院は、専門外来を開設する動きを強めています。また、およそ10年前から医学界で注目されはじめており、数ある病気のなかでも現代病に数えられるほどになっています。
そんなドライマウスの患者に多いのは、女性と高齢者です。なかでも高齢者に関しては、多量の薬を服用することによる副作用が背景にあるとされます。
口が渇いて唾液が減る 悪化すると他の病気にも
ドライマウスの主な原因は、唾液分泌量の減少です。唾液は口内の消化、抗菌、酸の中和などさまざまな役割を果たしているために、分泌量が減ることによるトラブルは少なくありません。
例えば、舌のひび割れ、口臭、口角炎、歯周病などです。これらの症状が現れた段階で治療を受けると改善される可能性はありますが、放置するとさらなるトラブルに発展します。
発音障害、不眠、誤嚥性肺炎など、危険な病気につながると言われており、できる限り早期治療を心がけてください。
日常的な予防も効果あり 要点をおさえた取り組みを
日ごろから取り組める予防策で、ドライマウスの症状を緩和できる可能性があります。
もっとも効果的と考えられるのは、食事の際に噛む回数を増やすことです。食べ物を噛むと唾液の分泌が促進されるため、口の渇きはある程度おさまります。
また、こまめな水分補給も大切です。体内の水分が少なければ唾液も分泌されにくくなります。これらの要点をおさえ、ドライマウスに悩まない健康的な身体を維持しましょう。