2015/12/07 【アンチエイジングのレシピ】
65歳以上の3人に1人が予備軍だといわれている「認知症」は、誰にでも起こり得る脳の機能障害です。
「物事が覚えにくくなる」「すぐに忘れてしまう」などの記憶障害から、「幻覚が見える」「うつになる」などの周辺症状が発症し、日常生活に大きな支障が出てしまいます。
持久力があると認知症になりにくい
筑波大学の研究グループは2015年10月、「身体の持久力が高い高齢者は認知機能を維持する力がある」との研究結果を発表しました。習慣的な有酸素運動が認知機能の維持増進をもたらしてくれる、ということのようです。
つまり、日常的に適度な運動を行い、持久力を身に付けると、認知症のリスクを低減させることができる、ということです。
運動は身体活動を快適にするといわれていますが、まさにその効果が科学的に証明された形だといえます。
心肺機能を強化するトレーニングと強度
心肺機能を高めるための運動には、ランニング、サイクリング、エアロビクス、ウォーキングなどの有酸素運動が効果的だといわれています。
できるだけゆっくりと長めに運動することが大きなポイントとなるために、体力を消耗しやすい過激な運動は推奨されません。
運動を実施する上で一つの目安となるのが「運動強度」です。身体能力を数値で表す基準で、最大心拍数などで計測できます。
例えば、有酸素運動は最大心拍数の70~80%の運動強度に該当するものです。
上記に挙げた運動のうち、自分の最大心拍数の8割くらいにあたるものを選んで実行してみてください。
自分に合わせた強度で鍛えよう
自分の最大心拍数は、「220-年齢」で目安の数値を算出できるとされています。
また、運動時の心拍数は、「運動直後15秒間の心拍数×4+10」の計算式で測定可能です。
正確な心拍数を知りたいときは、スマートフォンなどのアプリケーションを用いれば、手軽に確認できます。
また、市販されている心拍数測定装置を活用してもいいでしょう。自分の心拍数をきちんと把握し、適切な運動方法で心肺機能を鍛えてみてください。