2018/09/21 【明日を楽しむレシピ】
猛暑に見舞われた今夏ですが、秋分の日の声をきくと吹く風も涼しく、陽射しにも秋の訪れを感じるようになりました。「食欲の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」…というように秋を表す言葉も盛りだくさん。なかでも「読書」は最も身近な秋の過ごし方かもしれません。
<「灯火親しむべし」という中国の詩から>
穏やかな秋の気候は、ものごとに集中でき気分よく本を読むのにも適した環境ですが、そもそもなぜ「読書の秋」と言われるようになったのでしょうか?
「読書の秋」の由来は、中国の唐時代の文人、韓愈(かんゆ)が読んだ詩の一文「灯火親しむべし」にあるという説が有力です。
現代語でいうと「秋の夜は過ごしやすく、灯りをともして読書をするのに最適な季節である」という意味です。日本では夏目漱石が小説「三四郎」の中で「灯火親しむべし」と使ったことで、一般にもこの言葉が知られたとされています。
「秋は本を読もう」という啓発活動は、1924年に日本図書館協会が「図書週間」を制定したことが始まりです。その後1933年に「図書館週間」への改称を経て、戦後間もない1947年、出版社や書店、図書館などの働きかけで「第一回読書週間」が催され、今日まで続いています。文化の日を中心にした10月27日から11月9日までの2週間がそれにあたります。
<文字を拡大して読める電子書籍>
読書は、自宅でも、移動途中の車内でも、いつでもどこでも場所を選ばない身近な趣味です。しかし、中高年にとって読書の一番の敵は、「文字が読みにくいこと」、「持ち運びが重いこと」ではないでしょうか。そこでついつい億劫になってしまい、いわゆる「活字離れ」をしてしまうこともあるようです。
そんな方にお勧めなのが「電子書籍」です。文字を拡大して読むことができますし、タブレット1枚で何冊も格納できますので、持ち運びにも便利です。
またファッション誌のような重い雑誌類も、電子書籍なら負担にならずページをめくることができます。電子書籍専用のタブレットですと比較的安価なものも出回っています。
「やはり紙の本をめくりたい」という方は、電子書籍と上手に使い分けてもよいですね。自宅でじっくりと読みたいものは従来の書籍で、移動中に読むものは電子書籍で、というように。最近では本屋さんの店頭で、電子書籍用のタブレットも販売していますので、手に取ってみてください。
ちょっと億劫になってしまっていた読書の世界に、今年の秋はぜひもう一度触れてみてはいかがでしょう。