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お墓と供養

花には遺された者を慰める働きもあります

2018/11/16 【お墓と供養】

 

11月11日、英国では「リメンバランス・デー」といわれる戦没者追悼行事が開かれました。この様子はニュースやネットでも配信され、ご覧になった方もいらっしゃると思います。列席された英国王室の方々が、お揃いの赤い花飾りをつけているのが印象的でした。

 

<戦場に咲くヒナゲシが人々の心を癒した>

英国では、毎年10月頃から道行く人々が胸に赤い花飾りをつけているのを目にするようになります。ちょうど日本の「赤い羽根共同募金」で胸に赤い羽根をつけるのとよく似た光景です。この赤い花は、ヒナゲシ(ポピー)です。もともとヨーロッパ原産の花で、厳しい自然環境の中でもよく花を咲かせる強い草花とされています。

ナポレオン戦争のときに戦場で戦死者の遺体の周辺にこの赤い花が咲き乱れていたという話や、第一次世界大戦後、荒廃した欧州の国々でこの赤い花は人々の心の痛みを癒すように咲いたといわれています。

1915年にカナダ人医師が詠んだ兵士の死を悼む詩の中に、戦場に咲くヒナゲシの風景が書かれていたことから、ヨーロッパ、とくに英国では戦没者を追悼するシンボリックな花としてヒナゲシが用いられるようになったのです。

日本では、葬儀や追悼式に用いられる花といえば菊や百合など白を基調とした花が一般的ですから、赤い可愛らしい花が故人を悼む花というは少し意外かもしれません。

しかし、そのいわれをひも解いてみると、その「花」の背景にある亡くなった方への深い想いや、可憐な花そのものが持つ追悼や癒しの大きな力を感じることができます。

 

<思い出の花を飾ってください>

死者への手向けの花としては、現在最も古いものとして、イスラエルで12000年前の墓地の遺跡からミントやセージの草花の跡が見つかっています。

また日本では「日本書紀」にイザナミの死を悼むために彼女の墓に花々をお供えしたという記述があったり、「枕草子」には今日でも使われる「シキミ」が死者への供花として登場します。仏教においては、もともと供華(くげ・くうげ)という言葉があり、花は仏の供養の第一とされていました。

 

お墓参りをはじめとし亡くなった方へ花をお供えすることは今日では習慣となっており、あまり深く考えることはないかもしれません。しかし1万年以上前から「花」は遺された者から亡くなった方への哀悼はもとより、遺された者を癒し慰める役割を担っていたのではないでしょうか。

花にも厳しかった今年の猛暑も終わり、秋の美しい花々が店頭を飾る季節になりました。故人の好きだった花、懐かしい花を見つけて、ぜひ一緒に楽しむ気持ちで飾ってみてください。新しい思い出もまたよみがえるかもしれませんね。

 

 

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