2019/12/11 【お墓と供養】
いよいよ12月に入り、新年に向けて少しずつ掃除を始めているご家庭も多いのではないでしょうか?毎日お参りをする仏壇も、この機会にきれいにお手入れしてご先祖とともに清々しくお正月を迎えたいものです。
<繊細な細工や加工だからこそ手順が大切>
仏壇の中にはたくさんの仏具やご位牌が安置されており、細かな細工が施されているものも少なくありません。
また仏壇には金箔や漆塗りで仕上げられたもの、紫檀や黒檀で作られたものなど繊細な加工を施されたものが多く、いざお手入れとなると「はてな?」と迷われる部分も多いかと思います。ここでは仏壇のお手入れのポイントをご紹介します。
仏壇には仏具だけでなく、調度品などこまごまとしたものも多く納められています。手順を決めて手際よくお手入れすることが大切です。
まずは合掌をしてお参りしましょう。これからお掃除をさせていただきます、というご先祖へのご挨拶になります。
そして仏壇全体の写真を撮っておきます。こうすれば取り出してお手入れをした仏具を戻すときの参考になり、迷わずに元の位置に収めることができます。
写真を撮ったら仏具やお位牌を全て仏壇から取り出し、仏壇の中の埃を払って拭き掃除をします。仏具に触るときは手袋をしておくと指紋がつきません。100円ショップで販売されているような手袋でかまいません。
仏具店には仏壇専用の掃除具も販売されていますが、手近なものを使う場合は漆や金箔を傷つけないような毛払い(毛はたき)、眼鏡拭きのような柔らかい布を使うことをおすすめします。内部の掃除が終わったら、外側の掃除をします。いったん扉を閉じて、全体の埃を払い、内部と同じように拭き掃除をします。
<乾拭きが基本。固いものは使わない>
仏具は基本的には乾拭き布で拭きます。細部の汚れが気になる場合は筆を使ってもよいでしょう。歯ブラシのような毛先の固いものは、柔らかい金箔や漆を傷つけてしまうので避けましょう。
どうしても落ちにくい汚れは固く絞った布で拭き、最後に必ず乾拭きをするようにします。
科学ぞうきんや洗剤は変色等の原因になりますので避けます。また金箔はこすると剥げてしまいますので、毛はたきで埃を払う程度にします。
線香立ての中の灰は、灰ふるい、なければ茶こしでふるって燃え残りの線香などを取り除き、さらさらにはった灰を戻します。
そして掃除が終わったら、新しい花をぜひお供えしてください。さっぱりときれいになったお仏壇でご先祖と共に新年をお迎えください。