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石文化対談

お墓は個人の思いに帰属するのか、家族の思いに帰属するのか

2020/02/22 【石文化対談】

吉田:建立される方の個性や固有さが反映されたお墓をつくりたいというのはとても大切なお墓づくりの要素だとおもいますが、反面1つの矛盾を胎んでいた。「自分らしさ」をお墓の何処にあらわすか。いちばん簡単にできるのは言葉であらわす方法だとおもわれたわけです。墓石は規格品のほうが安いですから、「○○家之墓」「○○家」と刻むかわりに「やすらぎ」とか「ありがとう」といった平易な言葉を刻んで個性をあらわすようになってきたんですね。しかし、思いを1つの言葉であらわすことは、ほんとうはとてもむずかしいことですよね。最近、霊園の一角で周囲のお墓を見渡してみますと、「やすらぎ」という言葉を記したお墓を見渡してみますと、「やすらぎ」という言葉を記したお墓がたくさんあるんです。
あそこにも、ここにもあるという具合で、結果としてあまり個性があるとはおもえない現象が起こっています。「ありがとう」という言葉が点々と見える風景っていうのは、何かおかしいのではないかと思ったりします。思いはわかるのですが、みんなが「個性」という観念だけにこだわると、かえって個性を失う結果があらわれてしまっている。お墓というのは、そういう個性に属するものなのだろうか、個性は大切な要素だけれども、1つの個性、個人ではない、もっと奥行きのあるお墓というものの普遍性というか、そこが問題にならなくなってしまう危うさもまた含まれているんじゃないかと考えさせられました。

加地:お墓の姿に自分らしさを望むのは、本人が望むならば生前にお墓を建立する「寿陵」のかたちになりますね。いまだったら「陵」はないから、「寿墓」となるのかな。「寿塔」とかね。自分が生きているときに建てて、自らが楽しみとする。そうでない限り意味はない。死後はわかりませんから、感覚的には。そういう意味ならあるでしょうね。それは個人墓ですよ。あくまで。

吉田:いやー、けっこう死後の家族の墓という考え方で、生前にお墓を建てる方がいらっしゃるんですよ。

加地:というと奥さんのイメージと合わせるんですか?

吉田:その場合はその家族の中の力関係でしょうね。

加地:そうでしょう。だから個人墓じゃないですか、結局は。思いということなら、夫、妻、長男、それぞれがあるんじゃないですか。みんなちがうことになりませんか。

吉田:ほんとうのこといえば、そこがあいまいなところが日本人かもしれませんね。自分らしく造りたいということを詰めるなら、個人墓がふさわしいわけですね。ところが、それを同時に家族のお墓でもあるようにしたい。死後の自分たちの家族のお墓って考えている方は、先生がおっしゃるように一人じゃ寂しいんですよ。

加地:でしょう。だったらそうややこしいこと言わずに、ごく平凡にするのが一番いいんですよ。これが一番長持ちする。

「○○○ FAMILY]の銘を刻んだお墓

吉田:いやおっしゃるとおりなんですけど、どうもこれじゃーいやだというんです。これまでのように、なになに家とは書きたくない。たとえば「YOSIDAFAMILY」と英語で書きたいというんです。「吉田家」ではいやだというんです。ファミリーのあの世の住まいだから、明るいのをつくりたいんだって。

加地:あの世の住まいじゃーないぞ、お墓は。お墓は呼び出す人がおらなけりゃ、お墓じゃーないんです。誰もこなかったら、それはお墓じゃないですよ。なんぼ頑張っても、思い出してくれる人がいないと、それはもう意味がない。

吉田:だから、そういうものをつくって、あいつらしい墓だなと思い出してもらう。

加地:誰も思っていませんよ。お墓を建てるということは、家族の気持ちを団結させることなんですよ。そこに意味があるんですよ。お墓っていうことの。

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