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カルチャー情報

ブラックフライデーと感謝祭

2021/12/01 【カルチャー情報】

日本でもときどき耳にするようになった言葉「ブラックフライデー」。

アメリカ合衆国やカナダを中心に、11月第4木曜日の感謝祭翌日の金曜日に開催される大規模な安売りのことを指します。多くの人が両手に溢れるような買い物をする姿をニュース映像などで目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

 

<大飢饉から救われたことに感謝する日としてスタート>

感謝祭の起源は諸説ありますが、1620年の冬、アメリカ大陸が大飢饉に見舞われたときに、先住民から新大陸での作物の栽培知識を教授され、1621年は特に多くの収穫に恵まれたそうです。そこで神の恵みに感謝するとともに、彼ら先住民も招いてご馳走をいただいたという説が有力です。

現在のご馳走はメインディッシュには有名な七面鳥の丸焼き、そしてパンプキンパイ、マッシュポテトやサツマイモ料理など秋の収穫物が選ばれるようです。

本場アメリカではこの感謝祭の翌日は正式な祝日ではありませんが、休みになる企業や休暇を取る人が多いことから、この日に感謝祭の売れ残りのプレゼントの一掃セールが行われるようになりました。また、このタイミングからクリスマスプレゼントを購入しはじめることも多く街は活気づきます。

 

<年末へ向けて、他に感謝する心を大切にしたい日々>

ブラックフライデーそのものは1961年ごろからフィラデルフィアで始まり、1975年に広まったとされています。

名前のいわれは、小売店の多くが大きく黒字になることや、当日買い物客で道路が混むこと、人々が溢れて仕事が増える警察官が「真っ暗な金曜日」と言い出したことなどがきっかけとされています。日本語では黒字の金曜日とも言われています。

日本では、感謝祭によく似た祝日、勤労感謝の日がある11月の終わりから、ブラックフライデーのような感謝セールを開催することも増えてきました。

もともとこの季節になると「年末商戦」が始まり、11月末には本格的なお歳暮シーズンを迎え、クリスマスシーズン、年末福引大売り出しなど、賑やかになっていきます。収穫の季節、暖かいものが恋しい季節となり、クリスマス、お正月を控えることで人々の心が活気づくタイミングを迎えるのが11月の下旬からなのでしょう。

 

今年はコロナ禍で迎える2回目の秋冬。日本国内では人々の動きも少しずつ戻りつつありますが、それでもまだ以前と同じとはいかないようです。

アメリカの「感謝祭」、日本の「勤労感謝の日」。いずれも「自分以外を尊び感謝する日」という意味合いがあります。

ご先祖様を含め、自分の身の回りの人々に感謝の思いを新たにしてみませんか。故人の好きだったお供えを「買いに行く」などというのもいいかもしれません。

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