2014/01/28 【カルチャー情報】
皆さんは、普段、どれくらい絵本に親しんでいますか? お子さんやお孫さんがいる方は、読み聞かせた経験もあるのではないでしょうか。絵本といえば、子どもの情操教育や、言葉の教育などに使われるものですが、子どもだけでなく、大人でも思わずのめり込んでしまう絵本もあるのです。そんな大人でも楽しめる絵本をご紹介します。
子どもや孫との接し方のヒントになる作品
いとう ひろしさんの「だいじょうぶだいじょうぶ」は、ぼくとおじいちゃんの小さな日常のやりとりが素朴に描かれている絵本です。物語の中で、幼いぼくはおじいちゃんと散歩をするのですが、時には困ったことや怖いことも起こります。そこでいつもおじいちゃんが「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と手をにぎって唱えてくれるおまじないが、不思議といつもぼくの不安をぬぐいさってくれるというお話です。広がっていく未知なる世界には、不安や困難がつきまとうものですが、そんな時に立ち向かう強さを持つことが大事だということを子どもに教える作品です。おじいちゃんが孫にしてあげる些細な行動が、お子さんやお孫さんとの接し方のヒントにもなりそうです。
祖父が一生を振り返る作品
ユッタ・バウアーさんの「いつも だれかが……」は、ドイツの絵本です。簡単にいえば、祖父が病院で、孫に対して幸運だった一生を振り返って語るストーリーで、第二次世界大戦中のドイツで体験した話など、心に深く突き刺さるシーンもあります。また、おじいさんが一生を通して、いつも誰かに守られてきたことを、孫に語って聞かせることそのものにも感動できます。自分の一生を振り返ったり、周りの人の大切さを知ったりする良いきっかけになりそうです。
世代を超えて楽しめる絵本
絵本は、幼い子どもだけでなく、世代を超えて、大人でも十分感動できるものです。子どもを授かって親になった後、そして年老いて孫ができた後に読めば、また違った感動が味わえそうです。
絵本は気軽に読むことができることや、絵と文字のコラボレーションで絶妙な表現が味わえる点も魅力です。子どもだけでなく、大人でも視野が広がったり、想像力が豊かになったりといった絵本の効果を感じられるかもしれません。