2014/02/25 【明日を楽しむレシピ】
皆さんは、普段自宅でどんなお塩を使っていますか? 塩といっても実は色々な種類があります。海水塩と岩塩の違いはご存知の方も多いと思いますが、海水塩のなかでも、塩の原料の産地や製法などに大きな違いがあるのです。そこで、今回はイオン交換膜塩、天日塩、にがりを添加したものなど、意外と知られていない塩の原料・製法をご紹介します。
塩には色々な種類がある
現在、日本で売られている塩のうち、主流となっている塩は海水塩です。
一般的によく使われている塩事業センターの「食塩」は、国産の海水から作られています。
そのほか、日の光で干されて抽出された天日塩、にがりを添加した塩などがあります。
塩事業センターの「食塩」は、その塩の抽出方法として、「イオン交換膜塩法」を用いています。これは、塩水にプラスとマイナスの電極を入れ、プラスイオンのナトリウム(Na+)とマイナスイオンの塩素(Cl-)を集める方法です。この電極を通した塩水を煮詰めると、塩化ナトリウム(NaCl)の濃い、高純度の食塩になるのです。
また、天日塩とは文字通り、太陽の光(天日)で海水を干して、抽出する方法です。日本で製造・販売されている塩のなかにも、この天日塩が使われている塩があります。
オーストラリア産やメキシコ産の塩も
日本で売られている塩は、海水塩であれば、なんとなく国産というイメージがあると思います。しかし実際は、海外産という塩も多いのです。
例えば、オーストラリアで作られた天日塩を日本に輸入して再度煮詰めて販売されている塩もあります。天日塩製法には、海水を直接煮詰めて作る製法と比べて、自然の太陽熱や風などのエネルギーを利用するため、燃料が少なくて済むというメリットがあるようです。また、メキシコやオーストラリアの海は、世界遺産にも登録されている場所が多いことからもわかるようにとてもきれいな海水が多いのです。国産ではないとなんとなく避けたくなるという方もいるかもしれませんが、よりきれいで純粋な海水から天然のエネルギーを利用して作り出された塩という意味で、海外産が一概によくないとは言えないのです。
塩の表示を見て買い分けてみる
現在、食用塩公正取引協議会によって、塩の商品に記載する原材料名や製造方法についての表記方法が定められています。自宅にある食塩の袋の裏面をチェックしてみてください。原材料名のところに、国産、オーストラリア産などが記されているはずです。今後購入する際も、表示をチェックして原産地や製法の異なる塩を買い分けて、味を比べてみるというのも楽しそうです。
参考