2015/10/15 【カルチャー情報】
日本を含む東アジアに根付いた伝統文化であり、書道に取り組んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、その書道で大切な筆については、どれがよいものかわからないという人がいるかもしれません。実は、毛筆にも種類があり、その良し悪しを決める特徴もあります。
書道の魅力と筆選び
日本では、何かに習熟していくことを「その道を極める」と言います。書道とは、まさに「書くということの探究を続け、その美の極致を得ようとする道」と表せるでしょう。
書道の歴史は古く、平安時代以前にまでさかのぼることができます。そのため、日本には名作と呼ばれる作品が現在も数多くのこっています。
そんな書道を始める際に必要となる道具として、まず筆があります。せっかく書道を始めようと思っても、筆が無ければ何も書くことができません。しかし、書道の道具が売られているお店へ行ってみると、太さから形までさまざまなものが置いてある上に、価格もばらばらです。これでは、どれを選べば良いのかわらないという方もいるでしょう。
実は、昔からいわれている、筆の良し悪しを決めるポイントというものがあります。この機会に筆選びのコツをしっかり押さえて、良質な筆を見つけてください。
書道の筆で求められる「四徳」
書道用の筆を選ぶときに注意したいポイントを指して、「四徳」と呼ぶことがあります。これは、筆の毛に関するもので、以下の四点を表しています。
・尖……穂先の部分が尖って、まとまっているか
・健……穂先の腰に弾力があるかどうか
・斉……穂先全体が整っているかどうか
・円……毛筆の穂全体が美しい円錐形になっているか
また、書道用の筆は、さまざまな素材の毛が使われており、それぞれで特徴が異なります。太さや長さはもちろんのこと、上達していき自身の味が表現できるようになったら、より最適なものを選ぶようにするのが基本です。
筆選びも、書道の魅力の一つです。より書道に打ち込むためにも、ご自分にあった筆を見つけてみませんか? よりよい筆が見つかれば、道を体得する上で信頼できる仲間となってくれるはずです。