2015/10/17 【アンチエイジングのレシピ】
年齢とともに身体機能が衰えると、思わぬところで転倒してしまうことがあるといいます。そこで、転倒によるリスクを軽減できる栄養素を摂取して、いつまでも元気よく活動できるようになりましょう。
そんな栄養としてうってつけの成分の一つにビタミンDがあります。
ビタミンDは転倒予防に効果的
ビタミンDは、筋肉増強に効果があるという説が有力視されています。特に、バランスを保つために必要な筋肉を増強させる作用があることわかっており、継続的に摂取することで、転倒に対するリスクを軽減できるとされます。
転倒回数を半減させる
アメリカ・ウェイクフォレスト大学の研究者は、ビタミンDサプリメントを摂取している人は、摂取していない人に比べると室内で転倒する回数が減少することを発表しました。この発表によると、5か月の間、サプリメントを摂取するグループとしないグループにわけて調査を行った結果、摂取を続けた人はしなかった人と比べ、血中のビタミンD濃度が改善され、転倒回数も半減したとのことです。
転倒による骨折予防にも効果的
また、ビタミンDは小腸や腎臓がカルシウムやリンといった、骨を強くするうえで重要な栄養素を取りこむのを促進する働きを持ちます。つまり、摂取することで骨を強くすることができるのです。それを実証するデータとして、カルシウム剤との併用により、さまざまな骨折リスクが軽減されたというデータが発表されています。骨量が少なくなることで、ちょっとした力で骨が折れてしまう「ぜい弱性骨折」の予防に効果が見られたのです。
バランスのよい食事をとることが何より大切
体を作るために重要な働きを持つビタミンDですが、ビタミンDを豊富に含んでいる食品は少ないため、意識して摂取する必要があります。特に豊富に含んでいるのは魚介類や卵類、キノコ類です。
特筆すべきは、マグロの脂身に含まれる量で、100g中に18㎍(マイクログラム)、魚類の中では比較的多いとされる秋ガツオ(9㎍)の約2倍もの量が含まれています。
脂身と聞くと、「健康によくないのでは?」と考える方も多いかもしれませんが、そんなことはありません。実は他にもさまざまな栄養素を持っています。
ビタミンDの摂取は、健康な体を作って転倒防止をするために大切なことです。ただし、他の栄養をおろそかにしていいというわけではありません。キノコ類を含んだ炒め物や、お味噌汁など、他の野菜やお肉と一緒に食べて、バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。