2013/11/01 【お墓博士の一言】
人が亡くなったらお墓を建てなければならないという法律は世界中どこの国にもありません。 にもかかわらず人類は太古の時代からお墓を作り続けてきました。日本でもよほどの事情がある方以外はお墓を建てます。何故人はお墓を建てるのでしょうか。
今から7万年前ネアンデルタール人が死者に花を手向けたことが考古学で明らかになっています。 私はこれがお墓の原点だろうと申し上げております。ではネアンデルタール人が何故死者に花を手向けたのでしょうか。それは人間の心だけに自然に発生する死者への哀悼、追憶の心、私たち 仏教徒でいうところの供養の心によって花を手向けたのです。
言い換えますと、お墓を作るということは人間であることの証であり、人間だけが持つ死者への礼節であり、動物と人間の根本的な違いなのです。ですから死者を追憶し、哀悼する供養の心を見失ったら人間ではないということです。その為にもお墓は必要なのです。そこに集い、亡き人に感謝し、反省し、家族の絆を深め、先祖を敬う気持ちを育むところ、それがお墓なのです