お墓を建てる際には「永代使用料」を墓地または霊園に支払う必要があります。これはお墓を「永代に渡って使用する権利」を購入することを意味します。その墓所を使用できるだけで、土地を購入したことにはなりません。あくまで使用する権利にかかる費用を指します。そのため、墓所を他者に売買することも、勝手に他人に貸し出すことも禁止されています。
「永代使用料」と間違えやすいものに「永代供養料」があります。この2つの違いを簡単に説明すると、「永代使用料」は、お墓の土地を永代に渡り使用するために支払う料金。「永代供養料」は、寺院や霊園が遺骨を預かり、永代に渡って供養するための費用となります。このように、似た言葉であっても意味はまったく異なるので注意しましょう。
永代使用料は、遠方に引越すなどの理由で墓地を返したとしても、基本的に返金されない場合が多いようです。この点は、トラブルに発展するケースも実際にあるようなので、事前に墓地や霊園の規定をしっかり確認するようにしましょう。
また、「永代」という言葉の意味を誤って捉えていて、トラブルになるケースもあるようです。前述の通り、永代使用料は墓所の土地を購入するという意味ではなく、「永代にわたって使用する権利」を購入することです。この権利を行使するためには、代が繋がること、すなわち「お墓が継承され続けること」が前提になります。
では、実際に継承人のいなくなったお墓はどうなってしまうのでしょうか? 管理費や寄付金などの未納または滞納の状態が続くと、継承人不在と判断され、永代使用の権利が取り消されてしまうこともあるそうです。管理する側からしてみると、永代使用料を最初に支払ったからと言って、何もしないまま放置されては困るということですね。
永代使用料を支払うのは最初の1回のみです。ちなみに、お墓を購入にする際は、永代使用料のほかに、墓石工事費用と管理費を支払う必要があります。継続して支払うのは管理費のみです。
たとえば、最初に永代使用料を150万円支払ったとしましょう。15年間は管理費を支払い続けたものの、それ以降お墓の継承人が途絶え、滞納が続いた場合などは、永代使用権を取り消される可能性があります。その場合、1年間10万円で墓所を借りていたということになります。
永代使用料を支払い、永代に渡って使用するためにはお墓を継承することが不可欠だということを念頭に置きおきましょう。親族がどうしてもお墓を継ぐのが難しい場合は、墓地や霊園の許可が必要な場合もありますが、友人や知人が引き継ぐこともできるようです。
この他にもお墓に関する難しい問題は多いので、お墓のことで困ったことがあったら、全優石の石材店へご相談ください。