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- お墓博士(全優石会長 吉田剛)の一言 -

日本のお墓作りはこれでよいのか

2013/12/18 【お墓博士の一言】

本年も残すところわずかとなり、なんとなく慌ただしさを感じる今日この頃ですね。12月は「師走」と言いますが、その語源は諸説あって未詳のようですが、一般的には年末を控えて「師が忙しく走る」「師馳す」から使われるようになった当て字のようです。では「師」とは誰を指すのでしょうか。 これもいろいろな説があるようですが、「お坊さん」というのが一般的なようです。昔はお盆と同じように正月も祖先を供養する大切な月で、正月前の年末にお坊さんがあちこちの檀家を忙しく走り回ったことから使われるようになったそうですが、いまだ定かではありません。

 

ところで皆さんにとってこの一年はどんな年だったのでしょうか。私は納骨堂、合葬墓、樹林墓地等々簡素化の風潮が進む日本人のお墓作りにとても疑問を感じており、この問題について行政と話し合え場づくりに注力した一年でした。 何故なら、遠い昔から供養産業に携わってきた墓石業界ですが、墓地行政においては今日まで残念ながら全く蚊帳の外に置かれていたからです。

 

土地がないから、予算がないからという理由で、東京都は既存墓地の集約化、立体化を図って需要に応えようとお墓作りを進めていますが、日本人のお墓作りはこれでよいのでしょうか。 行政に盾突く気持ちなど毛頭ありませんが、お墓の大切さや建てる意義について、心の福祉産業に長年携わってきた私たちとも話し合う場を作って欲しいのです。

 

こう申し上げると、お墓の簡素化が進むと墓石建立者が減り、石屋さんの仕事が無くなるからな…と思われることでしょう。確かにそれは事実です。時代が求めなくなった商品や業界は消滅していきます。 これは経済の原則です。下駄が靴に、レコードがCDに変わり、下駄屋さん、レコード屋さんがこの世から消えたように。 しかしお墓はそれらの商品とは全く異なります。お墓は時代がどう変わろうとも、日本人の精神生活の基盤としてなくてはならないものだからです。

 

お墓の大切さや建てる意義を軽んじ、立体化、集約化を進めていくと日本人の原点でもある先祖崇拝の精神を消失させ、先祖や親を敬わない、命を大切にしない日本人になっていきます。お墓は死者に敬意を払い、偲び、その人が持っていた徳や功績を忘れずに語り継ぐ為に必要不可欠なものです。子供たちに人としての正しい生き方を教えていく大切なところです。 集約化、立体化したお墓に精神の触れ合いの場としての佇まいがあるでしょうか。 毎日のように報道されている人を安易に殺めたり、いじめをする子供たちは、人間形成に欠かせない大事な時期に親がお墓参りに連れて行かなかった子供たちなのではないでしょうか。

 

「日本のお墓作りはこれでよいのか」をテーマに、行政と話し合える場作りに来年も努力して参りたいと思います。

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