2013/04/04 【お墓博士の一言】
先日全優石のイメージキャラクターをお願いしている吉村作治先生の古希祝いの会へ参加させて頂いた。 250名余りが参加されていたが、いずれも吉村先生のエジプトの発掘に関わってこられたお仲間や各分野からの協力者、理解者の方々で、吉村先生と交友の深い大学の教授や先生方も数多く来られていた。先生のお人柄や人間性が感じられるとても和やかな吉村ファンの集いのような古希祝いでした。
吉村先生と言えば、誰もがエジプトとかピラミッドをすぐ思い浮かべられると思います。 11歳の頃読んだ「ツタンカーメン王のひみつ」に感動され、22歳の時念願叶ってエジプトへ 行かれ、以来今日まで半世紀にわたってエジプト古代文明の発掘に命をかけて取り組まれ、今や世界が認めるエジプト考古学の第一人者となられました。
先生はテレビによく出られます。エジプト発掘番組に限らず、クイズ番組、ドラマ、料理番組等々声が掛かれば何でも出られるようです。 心ない人は、出たがり屋とか売名行為と思われているようです。 でもそれは大間違いです。吉村先生がエジプト文明に携わるまで、日本とエジプトの関係は薄く、関心も低く、当初はエジプト側から発掘権さえもらえなかったのですから。先生はそこからスタートされたのです。
調査費用も発掘費用もありません。関心のないものには誰も援助はしてくれません。予算もつけてくれません。 先生は孤軍奮闘、東奔西走して理解者を求めると共に、マスメデイアを使ってエジプトに関心を持ってもらおう、知ってもらおうと考えられたのです。 そして講演会やイベントにも積極的に参加し、殺人的スケジュールをこなし、そこから得た収入はもとより、私財まで投げ打って発掘に取り組んでこられたのです。 その揺るぐことのない情熱と信念は、敬服以外の何ものもでもありません。
吉村先生は、「私は半世紀にわたって古代エジプト文明の発掘に携わってきた。発掘したもののほとんどは古代エジプト人のお墓です。 古代エジプト人は、お墓はあの世とこの世を結ぶ大切なものと考え、とても大切にしてきました。 日本人も昔からお墓を大切にし、先祖を敬ってきました。しかし昨今は、現世での自分中心の比重が高くなっているように思います。 お墓を大事にし、先祖を大切にする社会に戻さないとだめです。」と仰って全優石が取り組んでいる啓蒙活動にご協力下さっています。