2014/10/10 【お墓博士の一言】
一般的に言えば、生花が望ましいと思いますし、基本だと思います。さりとて造花はいけないというきまりはありませんし、生花は腐って異臭を放つので、禁止しているところさえあります。
良いか悪いかは、お花を供える人の心次第だと思います。ご先祖様や亡くなられた方を供養する心、喜んでいただこうと思う心です。例えば、ご自分が作った造花をぜひ見せたいとか、最近こんなに綺麗な造花が出来たんですよとお供えする造花は、良い供養になると思いますが、度々来るのは面倒だから造花にしようではよい供養とは言えませんね。
亡き人への想いが込められていれば、野花一輪でも、造花一本でもよい供養になるのです。
お供えする花は、菊が一番良いのかと尋ねられることがありますが、この答えも同じです。お供えする花に決まりはありません。ご先祖様や亡き人が喜んで下さるだろうと思うお花が一番です。
生前お好きだったお花や四季折々のお花をお供えするのがよいでしょう。
菊の花がよく使われるのは、切り花として日持ちするからです。少しでも長く綺麗なお花をお供えしたいと思われ、菊の花を選ばれたなら、それが一番です。
煙草をお供えしてもよいかというお尋ねもありますが、この答えも同じですね。お供え物にも決まりはありません。タバコがお好きだった故人に一服させてあげようという気持ちはよい供養になると思います。
その場合、煙草に火をつけてお供えするのはよくないと言われる方がおられるようです。理由は、周りのお墓の迷惑になるからとか、お墓の中には、煙草が嫌いなご先祖様がいらっしゃるかもしれないのでというご意見です。私は周りに人がいて迷惑になるなと思われたらお止めになればよいし、そうでなければ火をつけてお供えするのはよい供養になると思います。故人を想う気持ちに勝る供養はありませんから。ただし、お線香代わりに煙草を使われるのはよくありません。
お線香は、仏様への供養物です。またその場所の不浄や自分自身を清め、心を落ち着かせて仏様と心静かに向き合う為に供えるものですから。