2013/10/21 【快適くらしのレシピ】
最近、脱水症がクローズアップされています。脱水症といえば夏場の症状を連想しがちですが、実は涼しくなってきても油断できないのです。
特に中高年世代以上の方は注意が必要です。年を重ねていくと、水分を体内に蓄積することができません。同時に年とともに腎臓機能が老化するため機能が低下し、多く水分を補給しなければならないのです。自分で喉が渇いていることに気づかないことも意外と多いそうです。
脱水症の原因とは
若い頃は水分が不足した時に、体内に蓄積してある水分で補うことができました。水分を貯める場所は、筋肉です。この頃は筋肉をしっかり維持しているために、水分も簡単に補給できます。しかし、赤ちゃんと高齢者の方は、筋肉量が少ないため脱水症を起こしやすくなってしまうのです。
年を取るとともに、また腎臓機能も低下してきます。食事を消化した後、身体に必要ない老廃物を尿とともに外へ排出する機能を持っています。年を取って老化した腎臓は、機能の著しい低下によって、必要以上の尿を排出してしまいます。身体から水分が不足してしまうのも、このせいです。
さらに体の老化が抱える問題は、水分が減ったという感覚が段々薄れてしまうことにあります。身体の水分は非常に不足しているのに、喉があまり渇いていないという勘違いを起こしてしまうのです。自分自身で注意すると同時に、周りにいる方が注意して、水分を取るよう促してあげなくてはいけません。
そして、介護されている高齢者などによくあるケースですが、介護される方がオムツ交換の回数を面倒がり、あまり水分を飲ませないというケースもあります。これもまた、脱水症を起こす原因となっています。小さい頃、よく親から「寝る前に水分取るのはおねしょするからやめなさい」と言われた覚えがありませんか? しかし高齢者の場合、それを当てはめてはいけないのです。
脱水症の改善、予防は当然、水分補給することです。誰もが水分を取っているつもりでいても、非常に少量の水分摂取で収まってしまっている場合もあるのです。水分は意識的に取らなければならないものであることを覚えておきましょう。
脱水症にならないためには約1,500ml以上の水分摂取が必要です。日頃からこの数字を意識しておく必要があります。食事によっても水分を取り込むことができますが、この数字の半分以上は飲み物として、摂取しなければなりません。それは、体内に水分を蓄えることができなくなるため、効果的に水分を取り込むには口から直接取り込む方が、効率がいいからです。
スポーツドリンクを代表とする、胃に至るまでに体の細部から水分を吸収できる飲み物を積極的に摂取し、体内の水分を保つよう心掛けましょう。
脱水症の予防策
年を取るにつれ、水分補給はとても大事なことになってきます。暑い夏はもちろんのこと、空気中の水分の減るこれからの季節にも脱水症の注意が必要です。非常に誤解しやすいのは、部屋の中なら暑くない、直射日光があたっていないから脱水症と無関係だと思っていることです。油断は禁物です。高齢者は風邪で発熱した時、下痢で普段よりも水分の排出量が多い時など、いつも以上の水分補給が必要になります。
冬は非常にトイレへ行く回数が増えます。そのわりには、冬ということで水分を補給する回数が減ります。なので、夏場以上に注意して、日頃から水分補給は意識して行うよう心掛けましょう。