2015/03/12 【カルチャー情報】
定年退職後、新たな社会参加の方法としてシニア海外ボランティアになりたいという人もいます。社会貢献ができることから興味がある人もいると思いますが、どのようなやりがいや大変さがあるのでしょうか。
仕事や趣味がボランティアに生かせる
シニア海外ボランティアには、恐らくみなさんが想像している以上にさまざまな仕事があります。途上国に行って世界の発展に貢献するという役割が与えられますが、実は、大それたことでなくても役立つチャンスはたくさんあるのです。
まず、現役時代の経験を生かして、現地で仕事の指導を行っている人がいます。たとえば、日本の製造業の技術は世界をリードしていることで知られており、その仕事のノウハウを求めている国や人は少なくありません。さまざまな職業でこうした経験者が求められているので、自分が今までしてきたことを振り返り、応募するとよいでしょう。
仕事ばかりではなく、シニア海外ボランティアとして、自分の趣味を教えるという道もあります。スポーツや音楽など、プレイヤーとしての経験を求められることもあるのです。実務や指導の実績があると有利ですが、要請内容によっては必須ではありません。
ハプニングをきっかけに価値観が変わる
シニア海外ボランティアは、海外へ派遣されることから、日本では想像できないアクシデントに多々見舞われます。特に、社会インフラの整備が進んでいない国に行くと、電気やガスが普及していなかったり、水道の水質が悪かったりすることも珍しくありません。
また、海外は日本より治安が悪いため、事故や事件に巻き込まれるリスクも否めません。言葉の壁もあることから、思わぬトラブルに巻き込まれ、ストレスを感じてしまうという人もいると思います。
しかし、シニア海外ボランティアの経験は、途上国の人に仕事や趣味を教えるだけでなく、自分自身の成長の場になります。日本とは違った環境で過ごす時間は、長年の人生で固まってしまった価値観をリセットし、新たに生まれ変わるきっかけになるかもしれません。
シニア海外ボランティアは、社会貢献とともに、自分の人生を大きく変えるかもしれません。ご自身に意欲があって家族が快く送り出してくれるのであれば、現地の情報を十分確認したうえでチャレンジしてみるのもよいでしょう。