2015/12/18 【終活のレシピ】
歳を重ねるにつれて、さまざまなことに不便を感じませんか? 文字が見えづらくなったり、階段の上り下りが辛くなったりと、日常生活を過ごすハードルが少しずつ高くなります。
そのなかでも「自動車の運転」に心当たりのある人も多いのではないでしょうか。
高齢者の運転による交通事故が増加
ここ数年、高齢者の交通事故について、ニュースなどで報道されることが随分と増えました。
いずれのニュースも少しの判断ミスが車を暴走車化させ、死傷者および重軽傷者を何人も出す事態にもなっています。
警視庁が公表するデータによると、都内の交通事故件数は年々減少しているようです。ただ一方で、高齢者の事故件数だけを抽出してみると、毎年のように増え続けています。
あるデータでは、高速道路を逆走する高齢者が1日に1~2人もいることが分かり、状況はかなり深刻です。
安全不確認に関する事故が多発中
高齢者が交通事故に至ってしまう原因として、よく挙げられるのが「認知症」です。重大な事故に発展したケースでも、認知症と診断された人が引き起こしたケースは多いようです。ただ、すべての交通事故がそうであるわけではありません。
前項と同じく、警視庁が公表している高齢者による交通事故事例をみると、「安全不確認」による事故がもっとも多い割合を占めていました。
例えば、「動体視力が衰えたことにより危険なタイミングで飛び出してしまう」「反応時間が遅れたことにより車線変更でぶつかってしまう」など、身体機能の衰えに関連する交通事故は、年を重ねるに連れて増加していくことでしょう。
必要なら自主返納しよう
運転のスキルに不安を感じるようになった人は、自主返納を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
返納すると自動車の運転はできなくなりますが、代わりに「運転経歴証明書」の申請ができます。
身分証として活用することができる上、返納を支援する企業が運営する店舗で提示すると、割引などの特典を受けられる便利なアイテムです。
交通事故や、体を心配する家族から返納をすすめられることもあるかもしれませんが、それをきっかけに素直に返納するのもいいかもしれませんね。