2018/10/31 【快適くらしのレシピ】
11月の声を聞くころになると、紅葉も始まり日に日に秋も深まっていきます。師走へ向けて気忙しい気持ちも生まれてくるのではないでしょうか。ちらほらと喪中を知らせるハガキが届き始めるのもこのころですね。
<喪中ハガキは「年賀状を欠礼する挨拶状」です>
近親者が亡くなったときに、一定の期間、身を慎むことを「服喪」といいます。服喪の範囲は一親等(両親、配偶者、子供)と二親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)までとされ、その期間は1年間とするのが一般的です。この服喪の期間を「喪中」として、その間のお正月には新年を喜ぶご挨拶を慎み、その失礼をおわびするという意味合いで出されるのが、いわゆる「喪中ハガキ」です。
正式には「年賀欠礼状」といい、年賀を欠礼するという「挨拶状」であって、自分が喪中であることをお知らせするという「訃報のハガキ」ではありません。
この「喪中ハガキ」をめぐって受け取る側が一番戸惑うのは、失念してうっかり年賀状を出してしまった、あるいは年賀状が先方に届いてから喪中だと知らされた、ということではないでしょうか?また日常は疎遠になってしまった友人・知人と年賀状だけでつながっていたということも多く、喪中ハガキをきっかけに年賀状の行き来が途切れてしまうこともあるようです。
<ねぎらいとご冥福を祈る気持ちを込めたハガキを>
お正月の郵便ポストが年賀状も無くがらんとしているのは、さみしいものがあります。
大切な家族の一員が亡くなり「いつもと違うお正月」を迎えて、さみしい気持ちでいるのが喪中のご家族です。
喪中ハガキが届いたら、年賀状ではなく遺されたご家族をねぎらう内容のハガキを出されてはいかがでしょうか。そのご家族に想いを寄せて、寒さのお見舞いや体調を気遣う内容のハガキがお正月のタイミングに届くのはとてもうれしいものです。
また、上述したように、まず喪中ハガキはあくまでも「喪中側が出す欠礼の挨拶状」ですので、年賀状を出した側が失礼にあたるということはありません。年賀状を出してしまったあとで相手が喪中であることに気づいた場合は、改めて松の内が過ぎたあたりに、お詫びとねぎらいのハガキをだされてもよろしいでしょう。
花や小鳥など優しい色合いのハガキに、亡くなった方のご冥福を祈る言葉も添えてさしあげれば、なによりもご供養の心も伝えられるのではないでしょうか。