2013/11/20 【明日を楽しむレシピ】
いつかはパイロットになって世界の空を飛んでみたい―。多くの方が一度は抱く夢ではないでしょうか。最難関の試験や身体検査をパスしてパイロットの夢を実現する方ももちろんいらっしゃいますが、ほとんどは実現できず、「大空への夢」を胸の奥にしまい込んでいることでしょう。とは言え、実際には何歳になってもパイロットの夢を捨てきれないという方も多いと言われています。そんな皆さんのために、今回はパイロット気分が手軽に味わえる「航空無線」の魅力につい見ていくことにしましょう。
パイロット、航空管制官の会話を聴けばリアルタイムで航空機の状況が分かる
さて、皆さんは航空無線という言葉を耳にされたことがありますか?
航空無線とは、主にパイロットと航空管制官が通信するためのもので「エアバンド」とも言われています。無線では、「高度を○○まで落としたい」、「進路を変更したい」などと要求するパイロットの声や、「○○まで高度を落としなさい」「○○の速さで、○○に向かって飛んでください」という管制官の声をリアルタイムで聴くことができます。
会話はすべて英語ですが、無線を聴いているだけで航空機の高度やスピード、進行方向をはじめ、着陸する空港の天気や風向き、温度なども手に取るように分かるのです。
個人で航空無線を聴いて楽しむことは違法ではありません
ここで、「そんなに重要な無線を聴いても良いのか?」と疑問に思われ方もいらっしゃることでしょう。しかしご安心ください。航空無線を聴くこと自体は特に法律上の制限はありません。ただし、聴いた内容を第三者に漏らした場合は電波法違反で罰則を受けることになります。要は個人で聞いて楽しむことは問題がないのです。海外などではこの航空無線(エアバンド)が趣味の1つとして人気を集めています。
指示を受けて目の前で動き出す航空機を見る醍醐味
楽しみ方としては、自宅で無線を聞きながら大空を飛ぶ航空機をイメージするのはもちろんですが、近くに空港がある場合は受信機を持って空港に出掛けることをお勧めします。
空港で航空無線を聞いていると、航空機が管制官の指示通りに動いていく光景をリアルタイムで見ることができます。無線から流れる管制官の「離陸を許可する」という指示。それを聴いて滑走路上を動き始める航空機……。まさに航空無線の醍醐味と言って良いでしょう。
また無線を聴いていれば予め着陸してくる航空機も分かりますので、写真撮影にも便利です。なお空港や屋外で楽しむ際には、周りの方への配慮からイヤホンの利用をお忘れなく。
始めるのに必要なのは専用受信機と入門書
では航空無線を楽しむためには何が必要なのでしょうか。まずは専用受信機が必要です。インターネットで「航空無線 受信機」と検索していただければ多くの製品が出てきますが安い機種ですと2万円台で入手可能です。また航空無線は英語でなおかつ専門用語が多いため入門書「航空無線ハンドブック」などで仕組みや会話の流れを確認しておけばより楽しめるでしょう。
航空無線とともに楽しみたいのが、現在飛んでいる航空機が一目でわかるフライトレーダ「Flightradar24.com」です。航空機が刻々と動いていく様子が手に取るようにわかります。
航空無線で「大空の夢」を再び探しに出かけませんか。