2014/01/31 【明日を楽しむレシピ】
日本人と切っても切り離せない食材に「魚」があります。皆さんの食卓にも、お刺身や焼き魚、煮魚などが並ぶ日は多いのではないでしょうか。そんな魚の加工法の1つに「干物」があります。イワシ、サバ、アジなどの干物は、お刺身などとはまた一味違う味わいの深さを楽しむことができます。実はこの干物、家庭でも簡単に作れるのをご存知ですか? 今回は干物作りの魅力をご紹介します。
干物の乾燥に適度な湿度と温度が必要
干物と言えば、卵、海苔などと並んで、朝食では定番食材になっていますよね。DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含んでおり、血液浄化や脳の活性化、ボケ防止に効果があると言われています。皆さんの中にも干物が大好きだという方がいらっしゃるでしょう。
そもそも干物というのは、魚など魚介類の身を開いて塩をふり乾燥させることで、長期の保存ができるようにした加工食品です。海辺の観光地を訪れると、お土産品としてよく販売されています。乾燥方法によって「天日干し」と「人工乾燥」に分けられます。天日干しは、まさしく字のごとく、魚を屋外に干し、自然の風を利用して乾燥させる方法です。自然の風といっても意外と条件は厳しく、美味しい干物を作るには「適度な湿度」や「適度な温度」が必要とされています。素材にもよりますが、時間にして1時間程度干した後は日陰干しというパターンが一般的です。基本的にはほとんどの干物は天日干しですが、工場などで大量生産される場合は人工乾燥などの方法も利用されています。
素材の魚は何でもOK 干し網がなければザルで代用
このように、私たちが目にしたり口にしたりしている干物は専門業者が作ったものが大半ですが、実は干物は家庭でも簡単に作れてしまうのです。
まず素材になる魚選びについては、青魚で言えばアジ、サンマ、イワシ、白身ではアマダイやカマスなどが有名ですが、基本的にはどのような魚でも問題ありません。
作り方ですが、まず素材となる魚を開きにします。そして、水でよく洗った後、濃度10~15%の塩水に30分ほど漬け込みます。この塩分濃度は、魚の持つ脂の多寡によってその濃度を変えると美味しくできます。基本的に青魚の場合は塩分濃度を濃くし、白身の場合は薄くします。その後漬け込んだ魚を一度水洗いし、表面の余分な塩分を洗い流します。
ここでいよいよ「干し」に入ります。釣具屋さんなどには魚干し用の網が販売されていますが、なければザルをひっくり返して身を表に向けて並べる方法でも構いません。風が通り、日が当たる場所に干し、表面が完全に乾燥したら干物の出来上がりです。