2021/03/01 【アンチエイジングのレシピ】
腸の中には、たくさんの細菌が生息しておりその数は1,000種、1兆個以上とも言われています。
顕微鏡で腸の中を見ると、その細菌の様子は、まるで植物が群生しているお花畑のように見えることから、これら細菌群を「腸内フローラ」と呼ぶようになりました。
<腸内フローラは大人になるにつれて多種多様な細菌で作られる>
腸内フローラは大きく3つに分けることができます。善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌(ひよりみきん)です。
善玉菌は身体によい働きをするもので、ビフィズス菌や乳酸菌はその代表格。悪玉菌の侵入や増殖を防ぎ腸の運動を促す働きがあります。
悪玉菌はその逆で、腸内で有害物質を作り出し、便秘や下痢などの原因にもなります。
日和見菌はそのどちらにも属さず、優勢な方に味方します。
細菌は生まれて間もない赤ちゃんの腸内にも住み着いています。すでにお腹の中にいるときにお母さんからもらったり、産道を通るときや母乳を介することで受け継いでいます。
乳幼児の腸内フローラはビフィズス菌が最も優勢ですが、食事が大人のものに近づくにつれて腸内フローラも大人と近いもの、つまり悪玉菌や日和見菌が混在する状態になっていきます。
<自分の腸内フローラを知って健康に役立てよう>
腸内は細菌にとっては餌になる食物繊維やオリゴ糖が豊富で、とても生き延びやすい環境です。
しかし、その細菌のバランスは必ずしも一定でなく、人によっても違うことがわかってきました。とくに60代以降は加齢とともに生活習慣の影響も大きくなり、腸内フローラのバランスが崩れるとされています。その結果、腸が健康でなくなると、さまざまな病気の原因にもなっていきます。
最近では、簡単な検査で自分の腸内フローラを知ることができるようになりました。自分の腸がどんなフローラなのか、何が足りないのか、それがわかれば不足している善玉菌を食事やサプリメントで補うことができます。
腸が健康になればおのずと免疫力もアップします。ぜひご自身の腸内フローラをお確かめください。