2013/05/31 【明日を楽しむレシピ】
天体観測は、小学生からシニア世代まで実に多くの人が宇宙の神秘に触れることができます。天体観測は一見、特殊な機器が必要であると思われがちですが、光り輝く星空は日本、いや世界中のどこでも広がっているので、誰でもどこでも観察できます。
天体観測の歴史
天体観測の歴史は、星占いや暦づくりから始まったといわれています。エジプトでは6,000年も前から太陽や月の動き、季節を知る暦(こよみ)があり、それらを農耕に役立てたり、国の行事を占ったりするのに使っていました。現在でも残っているマヤ、エジプトのピラミッドやイギリスのストーンヘンジは、例えば向きが東西南北に正確にそろっているなど、天体観測や太陽・星の運行と関わりの深い設計がなされていることが分かっています。
天体観測が始まってから4000年以上後の1608年、オランダのメガネ職人によって、肉眼では見ることのできない星を観察できる天体望遠鏡が発明されたといわれています。その翌年、イタリアのガリレオ・ガリレイは、自分で制作した望遠鏡を使用して、天体観測を行った初めての学者です。
天体観測のスタイルは多彩です。
空は、いつも一緒ではなく、四季によって表情を変えます。星の見つけ方やそれにまつわる物語などの知識も、教養として深めることができます。初心者であれば子供用に書かれている入門書などの本も参考になりますし、近くに科学館や天文台がある場合は、天文観察への糸口も見つけやすくなるでしょう。最近はプラネタリウムの施設で、分かりやすい丁寧な説明で星について学ぶことができます。このように天体観測は、学ぶ機会も場所も多く、始めやすいというのが魅力です。さらに天体観測では、自分で天体望遠鏡を購入し、自宅や外出先から好きな時に観察することができます。
天体観測の仕方はいろいろあります。長期間観察するものや、夜空の輝きを短時間で楽しむなど、好みによっていろいろあります。それぞれ観測スタイルは異なります。しかし観測するには常に星空を見続けることが大切です。不思議なことに見慣れてこないと見えない物があります。まずは星空を見続けることで機材の操作方法をマスターしたり、星空の中で区別がつくよう になったりします。
また、プラネタリウムに行く程度でしたら数千円程度の費用で済みますが、本格的な天体望遠鏡などを購入しようと思うと10万円~100万以上する商品がたくさんあります。高性能な機器は肉眼では見ることができない星の表情をしっかりとみることができます。
最近では、望遠鏡で星の模様や溝などをデジカメや一眼レフカメラで撮影するという人も増えています。宇宙の神秘を間近で写真に残すことも、天体観測のまた違った一面を楽しむ方法の一つです。自分にマッチした「天体観測スタイル」で楽しんでみてください。