2013/06/11 【お墓と供養】
「焼香の回数は何回だったかな!?」「右手からだったかな、左手からだったかな」「確か目の高さまで持ってくるんだったかな?」
お葬式経験の少ない方は、焼香の直前にふと不安になったことがあるのではないでしょうか。
「焼香」とは、香(こう)を焚くことです。焼香の目的は、仏や霊に対して自分を清め、敬虔な心を捧げて亡くなった方への冥福を祈ることになり、仏教では必ず行われる儀式です。焼香に使われる香には、千個や抹香(沈香)などがあります。通夜や法事などでは線香をたき、告別式では抹香をたくのが一般的です。
焼香には座って焼香する「座礼」と、立って焼香する「立礼」があります。また、他にも前の人から香炉が回ってきて自分の席で焼香をし、次の人に回す「廻し焼香」というやり方もあるようです。香を捧げる回数ですが、各宗派によって多少の違いがあり、1回だけや、仏・法・僧に捧げるという意味で3回行う場合など、宗派によって違うようです。
焼香の回数を宗派別にまとめました
■天台宗(3回)
■浄土宗 (特にこだわりはありません)
■浄土真宗本願寺派(額に押し頂かずに1回)
■真宗大谷派(額に押し頂かずに2回)
■真言宗(3回)
■日蓮宗(1回もしくは3回)
■日蓮正宗(3回)
■曹洞宗(1回)
■臨済宗(1回)
代表的な焼香 「立礼焼香」「座礼焼香」2つの作法を紹介
●「立礼焼香」
1,最もポピュラーな焼香スタイル。焼香台の少し手前でご遺族とお坊さんに一礼。焼香台の前に進み遺影を仰いで一礼、合掌した後に焼香をします。数珠を左手にかけ、右手の親指、人差し指、中指の3本で抹香をつまみます。
2,抹香を軽くつまみ、右目の高さまでささげます。この時に手のひらは返さないこと。抹香をつまんだらそのまま目の高さまで持っていきます。
3,抹香を香炉の中へ静かに落とします。(上記に記しましたが、宗派によって回数は違います)ふたたび、遺影に合掌、一礼をし、向きを変えずに少し下がり、遺族に一礼して戻ります。
●座礼焼香(抹香)
1,基本的には立礼と同じです。立ち上がらずに数珠を左手で持ち、膝を使って進みます。焼香台の前で、遺影と位牌に向かって一礼、そして合掌。
2,抹香をくべます。(立礼焼香 と同じ)
3,合掌し、遺族に一礼。霊前に向いたまま膝行(しっこう)で自席に戻ります。
焼香する回数ですが、神経質にこだわることはありません。会葬者が少ない場合など比較的時間があるようであれば、3回丁寧に行えばよいでしょう。その逆で、会葬者が多い場合は1回で十分です。焼香の意味は故人様を弔う気持ちをきちんと持って焼香することが大切です。